83:ヴァリスII / BGMのリピートがかかる前にノイズ音が入る

原因は報告者の .sub の中身が異常. 3 frame ずれている.

David 氏と私が用意した同じゲームのイメージでは再現しないので、報告者の .cdm .cue .sub を比較した. .cdm と .cue は同じ. .sub は abosolute MSF 00:27:60 -> 00:27:61 -> 00:27:62 -> 00:27:60 となりそれ以降 3 frame ずれた状態で終わりまで続く. (添付ファイルも参考のこと)

報告の stage 4 の CDDA 再生開始は Track37 指定. 29:19:28 で停止は 30:34:41. 報告者のイメージでは MSF がずれていること、開始時刻は TOC から読むので再生開始は 29:19:28 で終了は 30:34:44 (img 準拠), 30:34:31 (sub 準拠)となり再生が 3 frame 多い.
次の Track 38 は最初から大きい音がなるので大きい音の 3 frame だけではノイズに聞こえてしまう.

短絡的な対処は報告者のイメージ作り直し, 根本的な対処は停止時刻の算出を subchannel からよまないとか、.sub を読まずにこちらで subchannel を作るの2択となる.

David 氏の CD image では問題が解決していなかったので、再度調査した.
簡単な比較をすると .sub .cdm は不具合の原因となる大きな違いはなく、 .cue はまったく同じであった.
不具合の原因は2つある.

1) CDDA の Main data のずれ
問題となった Track 38 の先頭セクタ 30:34:41 をみたところ, data が 00 ではないデータは offset 0x570 から始まるが、手元の正常な動作をするデータのそれは offset 0x13c から始まる.
どこからずれているのかは未調査だが Track 37 の CDDA は正常であろうイメージから 6 ms (269 data) ずれている.

2) subdata の 3 frame のずれ
前回 00:27:63 から subchannel が 3 frame ずれるものとは別.
今度は調査した 3 つのイメージとも 00:06:38 から 3 frame ずれている.

1) と 2) の原因を統合すると下記の問題が起きている.
1] Track 38 が始まる 30:34:41 で再生が停止するはずが, subchannel が -13 ms (-3 frame) ずれているので 30:34:44 で停止する.
2] 最終再生セクタ 30:34:43 でさらに -6 ms ずれている
3] 合計でずれた -20 ms の中に可聴音が入っている

考察は下記となる.
1) のイメージの作り直しが単純な解決策となるが、 main channel の cdda でそれほどずれてしまうデータがでることが不思議. data track には問題がないのも不思議.

2) 00:06:38 からずれているのは3者が作成したイメージすべてに適用されている. よって drive が悪いとは思えず、 CD の製造工程の時点で問題があると考えられる.

今回の CD は Track 開始時刻直後から大きめの可聴音が入っているから問題になっているが、ほかの CD でもそのようなことは暗黙的に起きている可能性が高い.

製造段階の時点で間違ったsubchannel, drive による CDDA の data のずれの相違はいまのところ重要度が低いので保留にします.

<BTS:82> 同様計測資料をいただきました.
再生時間停止条件は subcode の MSF を利用せず, LBA を基準に止めることでつじつまが合うことを確認しました.
しかし既存のソースに変更点が多く現在他のソフトがちゃんと動くか確認中です.
状態は受付済みに変更します. 近日中に修正済みにする予定です.